Kubestronaut ということになったので、コツとかのメモ
せっかく合格したので、受験の記録を残しておきます。(挨拶)
他の方のケースだと、元々 k8s を扱っている人が多かったようなので、そうじゃない畑の人の例となるかもしれません。

Kubestronaut って何
Kubestronautに認定されたので勉強方法など書いてく の記事がていねいにまとまっています。
お前誰
- Web サービスの会社でいろいろをやっています。https://speakerdeck.com/wa6sn がその一端です。過去に書いた 独学 CISSP 受験の記録 のほうが想像がつくかもしれません。
- 今回を機に k8s を初めて触りました。Kindle の履歴によると『入門 Kubernetes』を 2018 年に読んでいたようですが、事前知識としてはその程度です。
モチベーション
これまで k8s を触った経験が無かったので、なんとなく k8s をキャッチアップしておきたいな〜、と思っていました。
業務上ではセキュリティに関わることもあるので、Certified Kubernetes Security Specialist (CKS) というものがちょうど良さそうに見えました。しかし、CKS を受験する前提条件として CKA の取得が必要なことと、全試験の中で CKS がどうやら一番大変という前評判だったので、じゃあ全部やっとくか〜、という流れです。
スケジュール
| 試験名 | 受験日 | スコア(合格点) |
|---|---|---|
| KCNA | 2025/03/29 | 90(75) |
| CKAD | 2025/04/29 | 78(66) |
| CKA | 2025/05/06 | 94(66) |
| KCSA | 2025/06/29 | 81(75) |
| CKS | 2025/09/15 | 77(67) |
最初に試験システムの勝手を知るために KCNA を受けました。CKA + CKAD は主にゴールデンウィークにがんばりました。
KCSA と CKS は次のまとまった時間が取れそうなときでいいかな、と思っていたけど、ズルズル引き伸ばしそうだったので、とりあえず KCSA は受けておきました。結局ズルズル引き伸ばしたのちに CKS を受けました。かかった勉強時間はトータルで 200 〜 250 時間ぐらいだと思います。
各試験のコツとかやったこととか
CKA と CKAD
基本的に Udemy の有名なコース(CKA, CKAD)あるいは KodeKloud というサービスのコースに加え、試験を申し込んだときについてくる killer.sh という模擬試験をやれば問題ないと思います。
CKA と CKAD だけなら Udemy で良さそうですが、もし 5 試験分やるなら KodeKloud はかなりおすすめ出来ます。Udemy の有名なコースの講師の方の運営するサービスです。 Udemy は買い切りで KodeKloud はサブスクなんですが、Udemy は KodeKloud のコンテンツを切り出したものなので、"Udemy にしかないコンテンツ" はおそらくないです。 KodeKloud は 5 つの試験の学習コンテンツがすべて揃っているので、短期集中で取り組むならこっちのほうがリーズナブルなはずです。試験だけをターゲットにしているだけでもなさそうで、NetworkPolicy, Istio, Helm といった単位でもハンズオンコースがあります。
また、CKA の範囲が広く CKAD のほぼすべてもカバーすることから、CKA から取得することをよくおすすめされていますが、どっちを先にしてもいいと思います。自分の場合、CKAD を先に受験しました。試験範囲が狭い CKAD の方が対策しやすそうだったこと、あくまで CKS の前提条件は CKA であり CKAD ではないことが理由です。
試験がどうだったかはもうあまり覚えていないですが、CKAD の受験終了時点で kubectl の操作がおぼつかなくて時間が足りないことを実感して、焦って CKA の模擬試験を解き直していた記憶があります。おかげで CKA は完答して 100 点を期待しましたが、何かをやらかしておりそんなことはなかったです。
あと、合間に『つくって、壊して、直して学ぶ Kubernetes入門』を読みました。個人的には、これから k8s を学ぶ人が居たら一番最初にこれを読むことをオススメしたいぐらいには分かりやすいです。
KCNA
CKA or CKAD を勉強しているなら、追加の対策は必要ないと思います。CKA or CKAD の勉強をしたあと、実際に CKA or CKAD の試験を受ける前に、 試験システムに慣れることを目的に KCNA を受けてもいいと思います。試験システムに癖があるので……。
KCSA
あまり覚えていないです。k8s というよりは一般的なセキュリティの知識を求められることがあります。CKS の勉強のために KodeKloud を利用開始したところ、KCNA の模試もあったのでやりましたが、それぐらいです。KCNA も KCSA も四択問題で「知っているかどうか」以外の余地がないので、5 秒考えて分からなかったら適当に次、みたいなテンションでやっていました。
CKS
- 『リスクから学ぶ Kubernetesコンテナセキュリティ コンテナ開発者がおさえておくべき基礎知識』と『コンテナセキュリティ コンテナ化されたアプリケーションを保護する要素技術』を読む
- KodeKloud の CKS コース
- killer.sh(模擬試験)
- Killercoda の CKS 用シナリオ
の順番でやりました。
『リスクから学ぶ Kubernetesコンテナセキュリティ コンテナ開発者がおさえておくべき基礎知識』は試験向けの勉強に疲れ気味だったので、気分転換のつもりで読みました。読みやすく、実際には CKS の試験範囲にも被っていて、最初の一歩としてかなり良かったです。
『コンテナセキュリティ コンテナ化されたアプリケーションを保護する要素技術』も読みました。発売直後に一度読んだことがあり、当時は「ほぉ〜、よく知らないけどそんな概念があるのね」ぐらいの理解でしたが、今回を機に改めて読んだことでより理解が深まりました。
いずれの書籍もオススメです。日本語で読めることに感謝です。KodeKloud の CKS コースを一通りこなす頃には、模擬試験もそれなりに手応えを感じられました。模擬試験を解き直しをするほどでもなかったので、オマケで Killercoda をやりました。
他に有名な(?)リソースとして Youtube の Kubernetes CKS Full Course Theory + Practice + Browser Scenarios がありますが、体系的な情報は KodeKloud のコースで十分そうだったので、観ていません。
よく「CKS は CKA の数段難しい」と言われていますが、個人的には「数段」とまでの差は感じませんでした。 確かに新たなツールが複数登場したりはするものの、問題自体はそれほど複雑なものは出てきませんでした。ツールのドキュメントも読むか help オプションで確認すればいいので、「知らないので詰み」みたいなことも起こりづらい気がします。「これって k8s 関係なくない?」という問題もあったものの、その代わり Linux の基本的な知識があれば大丈夫な程度のものでした。なお自分が受けたときは 16 問中 1 問以外は完答したつもりで「楽勝やな!ガハハ!」というテンションで試験終了したんですが、実際のスコアは 77/100 だったので、何かをやらかしたようです。(「思ったより難しくないよ」の説得力が無くてワロタ)
よもやまと Tips
- 全ての試験に Retake がついています。一回落ちても大丈夫なので、多分行けるんじゃないかな、ぐらいのラインで受験していいと思います。一回分でいいからもうちょい安くてもいいのにね。
- Linux Foundation はしょっちゅうセールをやっているので、定価で購入する必要はないです。50% オフなら買いましょう、40% オフなら妥協ラインです。
- https://github.com/techiescamp/linux-foundation-coupon のような謎の(?)まとめもあります
- CKAD の試験中、特定の設問で日本語の問題文に明らかな不備がありました。英語に切り替えると正しそうな問題文になったので、英語の内容に準拠させて解きました。まさか他の設問も翻訳ミスはないだろうな…… と、全ての設問で日英文を読み比べたので、時間が足りなくなりました。合格していたから良かったものの、もし落ちていたらモチベーションがかなり下がっただろうなと思います。なお、試験後に即サポートチケットを起票し指摘したところ、75 % オフのクーポンを貰えました。件の問題はどのように採点されたかは分かりません。
- 「有効な試験環境」がどんなものか確認出来たら、再現が出来るように写真をとっておくといいです。試験は PSI Secure Browser というプラットフォームで行われます。プライベートな空間が必要で、机や壁に余計なものが存在することも許容されません。このあたりは Important Instructions: CKA and CKAD に要件が明記してあります。
- 自分は近所にあった、いいオフィス というレンタルスペースを利用しました。
- アクティブなモニタは一枚のみ利用可能ということで、私物の Macbook をクラムシェルモードで外部モニタにつなぐことにしました。その場合でも、机はきれいにしろというルールなので、Macbook は机に置けません。うまいこと収納する方法を考える必要があります。利用したレンタルスペースでは、モニタが壁掛け式だったので、モニタと壁掛け金具の間に乗せて収納しました。
- 試験前に不必要なプロセス等を終了しないといけません。自分の環境では Bluetooth も切らないとダメっぽかったので、普段使っている無線のマウスが使えませんでした。
- 最終的に持ち込みアイテムは以下になりました。ご参考ください。
おわりに
CKA を受けてから残りを後回ししてしまって、期間としては間延びしてしまったものの、試験自体はあっさり終わって良かったです。CKAD, CKA, CKS の中では CKA が一番学びが多かったし、面白かった気がします。CKS は受験者のバックグラウンドによってそこそこ学習コストに幅がありそうです。むしろセキュリティ畑の人の方が楽なのかもしれません。実技試験系は楽しいのでまたなんか別ジャンルのものをやりたいですね。